貸倒損出 (借方:費用)
【科目説明】 得意先の経営状態が悪化して売掛金が回収できなくなったり、受取手形が不渡りになるなど、金銭債権が回収不能になったに生ずる損出額を貸倒損出と言います。らだし、債権が予定通り回収できないからと言って無条件に損出処理を出来るわけでワありません。税法では、貸倒損出が認められる場合として、以下の基準を定めています。
債権の消滅
法令によって債権が切り捨てられt場合や、債権者会議などの協議によって切り捨てられた場合は、その切り捨額が貸倒損出となります。また、債務者の債務超過が相当期間継続した場合で、債務者に対し「債務免除通知書」などの書面をもって通知することにより、その額の貸倒処理が認められます。
事実上の貸倒
債務者の資産状況、支払能力などから判断して、債権の全額が回収不能と明らかになった場合は、その全額を貸倒損出に計上することを条件に、貸倒損出としてめられます。ただし、担保物権がある場合は、その担保物権を処理した後出ないと計上できません。
売掛債権の特例
金銭債権の中で売掛債権に限り、次の2つのケースに該当する場合は備忘価格(1円)を残して貸倒処理が認められます。
       1.取引停止後1年以上経過した場合(担保物が無いこと)
       2.同一地域内の債権総額が取立費用に満たなく、催促しても弁済がない場合
得意先A社との取引を停止してから1年以上経過し、その売掛金(百万円)を貸倒損出に計上した。備忘価格(1円)を残とした。
「解説」費用(貸倒損出)が増加し、資産(売掛金)が減少した。
借方 貸方
 貸倒損出 999,999 999,999  売掛金
得意先A社の売掛金(50万円)が回収不能と明らかになったので、貸倒損出処理した。貸倒引当金(30万円)が設定されている。
「解説」費用(貸倒損出)が増加し、資産(売掛金と貸倒引当金)が減少した。
借方 貸方
 貸倒損出 200,000 500,000  売掛金
 貸倒引当金 300,000
貸倒引当金は負の資産であり、取崩しは資産の増加側に記載する。
【貸倒損出の会計処理について】
前期以前に発生した債権で、貸倒引当金がある場合は、貸倒引当金を取崩し、貸倒引当金を超え他部分のみを貸倒損出処理をします。
貸倒引当金の詳しい説明はここをクリックしてください。
Last Updated : 2006.8.15