事業主貸 (借方:資産)
【科目説明】個人事業の勘定科目で、会社が事業主に貸した場合や月々の給与分をこの勘定科目で支払い、期末(年度末)に事業主貸と共に、元入金へ振替処理を行います。ただし、この勘定科目は1人法人など小規模事業の場合にも大変有効な科目です。
事業主が資金(3万円)を個人で使用するため借りた。
「解説」資産(事業主貸)が増加して、資産(現金)が減少した。
借方 貸方
 事業主貸 30,000 30,000  現金
商品(販売価格:3万円)を家族で使用した。
「解説」資産(事業主仮が増加し、収益(売上高)が増加した。このときの売買価格は一般小売価格の70%とした。
借方 貸方
 事業主貸 21,000 21,000  売上高

自家消費、贈与の場合の価額は、その棚卸資産の取得価額か、一般小売価額の70%以上の金額とします

会社のお金でタバコ(300円)、昼食(800円)、個人用雑誌(400円)を購入した。
「解説」資産(事業主貸)が増加し、資産(現金)が減少した。
借方 貸方
 事業主貸 1,500 1,500  現金
※下記に注書参照
事業主は現在の事業主貸残高(14,800円)を現金にて清算した。
「解説」資産(事業主貸)が減少し、資産(現金)が増加した。
借方 貸方
 現金 14,800 14,800  事業主貸
【法人における事業主貸について】
1人法人など小規模事業者は、会社の仕事で行動することが大半であり、財布の中身を個人の金銭と会社の金銭を区分けして持つことは不可能です。こんな場合に財布の中身を全て会社のお金にしておいて、個人使途に関しては全て事業主貸で処理し、現金残高照合を行うことが懸命です。ただし個人事業と違い、残高が大きくならないうちに清算することが重要です。
Last Updated : 2006.8.15